mathichen独話【Hatena版】

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敵を知りたければ郷に入れ

【夢の旅路】(8月11日)の中で
 
【戦火の下に始まる家族の肖像 】
【労せずして得た愛情は砂上の楼閣】
サイゴンから来た妻と娘’を書いた近藤紘一氏のエピソードより…

1983年初秋、10月上旬に、娘の留学先で妻も滞在中のパリへ出かける事にした
懇意の旅行代理店に往復航空券を頼むと
「一番安くて有効期間が長いのは大韓航空ですよ」
行きも帰りも、ソウル乗り換えのアンカレジ経由の便
「例のコースだね」「そう、こないだやられたコースです」
大韓航空機撃墜事件。ソ連のミグ機が突っ込んできたあのコース
しかしながら団体客にまぎれ込めば、通常料金の三分の一とおトクな話
「どうです?命が惜しいですか、カネが惜しいですか」
「命が惜しい。だから大韓航空にするよ。あの事件の後だ
恐らくいま世界で一番安全なのは大韓航空だろう」

結果は…快適なフライト。美人の至れり尽くせりの接客ぶり。機内食もサイコー
近藤氏の返事を聞いた旅行代理店の言葉通り、「案外わかってますね」
海外渡航が不自由な1960年代より、欧州やアジアを留学や転任、旅行したその道の通は
お子様時代より世界を知ってるつもりでいる、現代似非中流ノーテンキ物見遊山族と違い
目に見える物事や世間の評判がすべてではないという、オトナであれば当然の常識を
 
さっき思い出したのですが
 
直後の日米一般市民の反応は対照的でした
 
ロシア語学習者が、日本では激減、米国では急増
レーガン右派政権下において急増の理由は、「敵を知るには、まず言葉から」
 
で、知り合いのおっさんが教えてくれた、戦時中に先見の明ある日本人の話も思い出しました
「戦争に勝っても負けても、英語が必要になるだろう
占領してもされても、意思の疎通が図れなかったら、何事も上手く進まないじゃないか
それゆえ、私は英語を独学で少しずつながらも覚えているのだよ」
 
国家の在り方や外交面では、問題山積み、言うべきことはハッキリであっても
一般市民までを十把ひとからげに判断しても問題無いわけでもありませんしね
 
海外の地域によっては、中流以上層地区は日本人でも、使用人雇うのが常識です
日本人雇い主への評価は、世界サイテー基準のよう
もともと人を使うのが得意でない国民性に加え、日本の常識だけで押し進めようではねぇ
…世界に冠たる外交ベタ、当然の成り行きですってば