mathichen独話【Hatena版】

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選ばれし生存者もまた死す

今日も背中が痛い
が、凝り性と執念深さにより、アタシの記憶力は今日も展開される
人間いつクタバルか知れたもんじゃない
書ける時に書け









2010年10月8日、映画題名パクったFC2記事で触れたことある
ナチス親衛隊大将ラインハルト・ハイドリヒ暗殺をモデルにした戦中映画





抵抗運動の要が真犯人だってんで
市民が守り抜こうとする執念の凄まじさたるや

お上が送り込んだスパイに気づくと
ただのパシリ程度のおっさんを犯人に仕立て上げ
「おいおいおい」な偽装工作わんさか提供
おっさんは市民とお上の両方から消されましたとさ





チャカは自業自得とはいえ、120分頃から幕切れまで観てみろ、背筋凍るぞ
行く先々で身に覚えない証拠だらけ、潔白を証明するもの皆無
そりゃ頭が別世界に飛んでしまうがな…




この映画撮ったフリッツ・ラングユダヤオーストリア
ナチス政権が成立すると、立場は危険なものになった
だが、ナチス宣伝相ヨーゼフ・ゲッベルスは映画愛好家であり、ラングの才能を高く評価していた
総統閣下のお好きな‘ヴィルヘルム・テル’の映画化をラングに依頼、亡命を阻止しようとした
アタシが1982年頃読んだ記述によれば
自分の立場を危ぶんだラングが、「あのぉ、ワタクシは無事でしょうか…」と宣伝相にお伺いを立てたところ
「お~心配いらんよ。当方が保証する」と上機嫌な宣伝相の反応がむしろ怖くて、フランスに亡命したとのこと
総統閣下じきじきの太鼓判ならともかく、相手があのおっかないゲッベルスじゃ、誰でも逃げるわは置き
ただし以上は、あくまでラング本人の言い分であり
最近の研究では、むしろラングの側からゲッベルスに取り入り、映画作家としての延命に必死こいていたとか
…チャカの末路と重ね合わせれば、皮肉な話だよな…




死刑執行人もまた死す’の脚本担当したのは、劇作家ベルトルド・ブレヒト
彼はユダヤ人ではないが、反ナチスの立場により、米国に亡命するも
戦前に亡命したドイツ系移民(難民)同様、殺されていった母国の仲間たちのことを決して忘れなかった
こんな詩を残してる




そう、そうなのだ。ただ運が良かっただけで、
私は、友より長く生きてきた。
だが昨夜、夢の中で、友たちが私をこう呼んだ。
自然淘汰の生き残り」
そして私は、自らを憎んだ。